いつもありがとうございます。林雄介です。
客観的な判断力ってどうやって身につけるかというと、まず客観性って何なのか?
時代を読む力といってもいいでしょう。
客観性というのは、その時代、国、地域、組織によって違います。イスラム社会のスタンダードと日本のスタンダードは違います。つまり、価値観は時代、国、地域、バックボーンで違うんです。これを頭に入れないといけません。
世の中には多様な価値観があります。ですから、その国、時代、地域、組織で何が大切にされている価値観なのかを研究して学ばないといけない。
次に、時代や文化、地域を越えて尊重されている価値観を歴史や古典から学ぶ。千年、数百年、残った古典は多くの時代、人種を越えて大切にされてきた価値観です。そんなに簡単にひっくり返せないですね。これが、普遍性です。
今の時代のトレンドに古典と歴史の普遍性をミックスしたら政策でも、ビジネスでも大枠では支持されます。流行に関係なく残そうと思ったら、普遍性が必要です。
しかし、普遍性も正しいかどうかはわかりません。インテリだけで時代を越えてやっている多数決が古典的普遍性です。で、アリストテレスは太陽が地球を回っていると言ってましたから〔天動説が定着した原因の一つ〕、間違っていることも多々あります。
それも含めて学ぶべきですね。
まとめると、客観性なんかないんです。客観性というのは、大多数の人が時代や文化を越えて普遍的と信じていることです。間違っていることもあります。ギリシア時代からコペルニクスの時代までは客観的には太陽は地球のまわりをまわっていたんです。しかし、コペルニクス、ガリレオ以降は地球が太陽のまわりをまわっている。それが、客観的な事実です。
つまり、客観的というのは相対的であって絶対的なものではないんです。
絶対的な価値観は、人間は持てないでしょうね。
林雄介with,you。
「図解雑学・よくわかる政治のしくみ」「図解雑学・よくわかる省庁のしくみ」〔ナツメ社〕、「絶対わかる法令・条例実務入門」「絶対スキルアップする公務員の勉強法」「公務員の教科書〔算数・数学編〕」、「ニッポンの農業」〔ぎょうせい〕、「霞ヶ関の掟・官僚の舞台裏」(日本文芸社)、「この通りにすれば受験にうかる」(たちばな出版)