いつもありがとうございます。林雄介です。
老荘思想は、世捨て人願望がある人がハマると本当に世捨て人になる恐れがあります。ですから、一応、知識としてはだいたいの老荘思想の思想家の本は読んではいますが、私も世捨て人願望が強い方ですから、列子を読むと風に乗ってラピュタに飛んでいき、老子を読むと全てを捨てたくなります。本来、老荘思想と儒教は対になており、また、朱子学と陽明学はセットでバランスがとれるのです。
渋沢栄一は、論語が実業の指針としてちょうどよく、孟子は小難しく、老荘思想は世捨て人的と渋沢論語で評していますが、儒教の弊害がモロに出ているのが韓国文化です。孔子本人は自在性がありますが、儒教の表層的理解に固執すると頑固な儀式的な権威主義の人間がたくさん出てくるのです。そういう頭が堅い人間には老荘思想が大切なのです。
儒教はあまりにこの世のことに固執し、老荘思想はあまりにこの世のことに無執着なのです。ですから、儒教と老荘思想は相互補完してはじめて、万人の普遍的な教養足り得るのです。
しかし、老荘思想も神仙道や道教にまで踏み込めばやはり非現実的な世捨て人的生き方になってしまうのです。
不老長寿の妙薬はおそらくは、精神的なエネルギーで、水銀ではないと思います。神仙の書は改ざんが繰り返されていますから、水銀を丹精するのは後世の強調でしょう。多少は水銀を使っていたでしょうが、西暦がはじまった頃に水銀はそんなには使っていなかったはずです。
三国志の後に仙人がたくさん出てきますから、諸葛孔明の時代には仙人がいたし、まあ、伝説は脚色されていますから、そこそこの不思議な力は文王、太公望はあったんでしょう。そこそこ。
荒唐無稽な超能力はなかったでしょうが、多少は不思議なことができたのかもしれません。直感が滅茶苦茶するどいとか…。
魔物退治や龍や化け物を退治したのは、山賊か何かでしょう。妖魔退治はフィクションでしょうが…。
まあ、何事もバランスが大切なのだと私は思います。
いつもありがとうございます。
林雄介with,you。
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